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第141回 佐藤さんの住宅探し(古い物件の選び方)

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは

●現在のように需給動向が逼迫している市場ではすぐに入居できるような物件はあまりない

●入居は2ヶ月くらい先になることを覚悟しておいた方が良い

●入居中の物件を選ぶ場合、特にマットレスや洗濯機、冷蔵庫の中の臭いなどを確認することができないので、心配であれば予め撤去をお願いする

●撤去後は自分で購入やリースすることを覚悟する、ということでした。引き続き佐藤さんが不動産業者の山田さんに聞きます。

 

「賃料がものすごく上がったので、いままでと同じような場所で選ぼうとするとより小さなものかより古いものを選ばざるを得なくなりますね」

「おっしゃる通りです。今と同じようなご予算で同じような場所を選ぼうとすると、いままでのように築10年以内とは言っていられなくなります」

「そういう古い物件を選ぶポイントは何でしょうか」

「まず第一に確認しなくてはならないのはエアコンです。ご存じのようにシンガポールではエアコンの使用頻度が多いため、しょっちゅう壊れると生活に支障をきたします。そのため、エアコンが新しめのものに交換されているかどうかが第一のポイントになります」

「そうですね、家主さんは投資家の方々が多いのでいずれ売る物件にお金をかけて交換しようとする人はあまりいませんので、なるべく修理で済ませようとする傾向が多いのは良くわかります」

「とはいっても、エアコンの寿命は大体10年位ですので、いくらなんでも15年交換していないようなエアコンがついている物件は避けた方が良いでしょう」

「第二のポイントはなんでしょうか」

「その次に大事なのはやはり水回りでしょう。水回りでも特に配管の状況をきちんと確認しなくてはなりません」

「どのように確認すれば良いのでしょうか?」

「シンガポールでは配管は壁に埋め込まれているので、配管からの水漏れが大変確認しにくい状況にあります。配管の寿命も大体10年位ですので、配管がすでに交換されているかどうかは給水管が壁に沿って外に設置されているものは過去にすでに水漏れが壁の中でおきて交換したという状況です。そのため、見栄えは悪いですがすでに配管が交換されていることがわかります」

「なるほど、自分のユニットのことはわかりますが、上の階の状況はどう判断すれば良いのでしょうか」

「残念ながら上層階の配管まではわかりません」

「第三のポイントはなんでしょうか?」

「同じく水回りのキャビネットの中の状況です。この部分も一番水漏れが多いので、水漏れによりキャビネットの中がカビだらけになっていたり、カビの臭いがあったりすることがあり、その場合にはキャビネット全部を交換しないと対応できないからです」

 

今回のポイント

●古い物件を選ぶ第一のチェックポイントはエアコンが交換されているかどうか室内機と室外機の両方をきちんと確認する

●第二のポイントは配管が外出しになっているかどうか、なっていなければ将来壁の中で水漏れを起こす可能性が高い

●第三のポイントは水回りのキャビネットの中を必ず確認しかび臭くないかどうか、キャビネットの中の板が湿気で腐っていないかどうかを確認する。