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第131回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

転勤がきまったらすぐに家主にディプロマティッククローズのレターを出す(詳細は前回までの連載をご参考)
家を家主さんに返却する場合、一般的には専門業者による清掃が必要
自分で清掃すると清掃漏れ等により鍵の返却が上手くいかなくなることもある
カーテンのドライクリーニングを家の返却時に出す場合には家主の了解が必要

 

ということでした。

引き続き不動産業者の山田さんが佐藤さんに説明いたします。

「家の家主さんに返す時に自分ではどのようなことをやらなければならないのでしょうか?」と佐藤さん。「まずお願いしたいのは電気水道ガスの停止手続です。これは大変恐縮ですが、お客さまご自身で手続をお願いしております」と山田さん。「そうですか、入居の時には佐藤さんに電気ガス水道の開栓をお願いしましたが、閉じる時もお願いできるのかと思っておりました」と佐藤さん。「申し訳ありません。開栓の時にはもし何か不都合があってもすぐにわかるのですが、口座を閉じるときはお客様の帰国されてしまい、お部屋にも別な人が入ってくるため何か問題が起こった際に当方として責任がとれない、という事情がありますので、よろしくお願いいたします。また、供給を止めるタイミングは鍵を渡す日ではなく、その翌日に閉じるようにしてください」と山田さん。「それはどうしてですか?」「鍵を家主さんに返す時に、家主さん側で照明器具の状況、テレビ、エアコン、洗濯機などの電化製品、給水状況等の可動状況の確認を行うため、電気水道ガスが必要になります。また、お部屋の清掃をする時にも水や電気が必要になりますので、鍵の返却の翌日に止めるようにお願いいたします」と山田さん。「なるほど、他にはどのようなことに注意したら良いでしょうか?」と佐藤さん。「良く皆様、フックを壁に両面テープでつけたり、セロテープで何かを貼り付けたりされていますが、これらを綺麗に剥がす必要があります。無理に剥がそうとすると壁のペイントまで一緒に剥がれてしまいますので、文房具店等で販売されているシール剥がしをご利用ください。また、家主さんの許可を得ないで設置したフック(ネジ等)が壁に残っている場合、最低でも補修費用、場合によってはその壁全面塗り直し、ということもありますので、注意してください」と山田さん。「なるほど、ウチも写真などを飾るのでつけていますが、これは全部撤去しなくてはならないのですね。あとはどのような注意点がありますでしょうか?」と佐藤さん。「返却の際に家具がある場合にはその状態、ない場合には床や壁の状態などがチェックされる他、鍵の数の確認作業と作動状況の確認作業もあります。ときどき鍵の数が足りないときがありますと、その作成費用を求められます。また各ベッドルームの鍵の作動状況も確認されますので、必ずご自身でも確認が必要です」と山田さん。「ベッドルームの鍵はかけたことがありませんが、それでも確認が必要でしょうか?」「日本の方々はベッドルームの鍵をあまりかけませんが、もしかからないと使用したことがなかったとしてもその修理費用を請求されます」と山田さん。

〜 POINT 〜

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電気ガス水道の停止は自分で行う
電気ガス水道は家を家主さんに返す翌日に切れるようにする
壁のフック等はできるかぎり撤去する
テープを使用している場合には無理に剥がさずシール剥がしなどを利用する
鍵の数の確認、各ベッドルームの鍵の作動状況の確認を行う
家の返却の手続は場合によると2時間くらいかかることがあるのでその位の余裕をみておく

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