ホーム > プロが教えるシンガポールの住宅探し

シンガポールの住宅・不動産事情

PRO プロが教えるシンガポールの
住宅探し

  • シンガポールの住宅・不動産事情

  • Selection Criteria

第41回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○最初にあまりきれいでなかったからといって清掃しないで物件を返すと敷金の差引きが多くなることがある。

○自分で清掃する場合には水回りやキッチン回りを徹底的に清掃する。

○電気、都市ガス、水道は物件返却の翌日に切れるようにする。

○電話は前もって切っておいても問題はない。

ということでした。

「最近、家内から台所に虫がでるというふうに言われているのですが、どうしたらよいでしょうか」と佐藤さん。「どんな虫ですか」と不動産業者の山田さん。「アリやゴキブリらしいんですけれど。時々コンドミニアムの管理組合でもうもうとした煙を使って害虫駆除をやっているようですけれども、どうして出るんですか」と佐藤さん。「シンガポールでは周辺の国々と違って、害虫駆除を頻繁におこなっています。これは蚊などがデング熱などの熱帯性の伝染病を媒介するからです。そのため、日本にもありますが、インドネシアやマレーシアにあるアミ戸がシンガポールにはあまり見られません。これは周辺の国々と比べて蚊やハエなどが少ないからです」と山田さん。「でもどうしてアリやゴキブリがいるんですか」と佐藤さん。「ゴキブリは日本でも温かい九州などではサイズも大きく活発ですが、シンガポールはさほど大きくなく、弱っているものが多いのは害虫駆除が活発だからだと思われます」と山田さん。「でも家には結構入ってくるようですが」と佐藤さん。「それは外部で害虫駆除を行っているので、それらの虫が難を逃れてすき間から住戸内に入ってきて、そこに住み着いて卵などを生んで繁殖したり、ご近所の住戸で発生した虫が入ってきたりします。大抵の住戸にはダスターシュートがあるでしょう。もし下のごみの収集場所付近から上層部に向けて害虫駆除をおこなうと、虫が住戸のダスターシュートのすき間から住戸内に避難してくることが考えられます。また同じようにシンガポールでは台所やユーティリティの床に水を流すことのできる排水口を設置しています。この排水口からも虫が上がってくることがあります。そのため、共用部分の害虫駆除のスケジュールがあらかじめわかっている場合には、その日はダスターシュートを使用せず、ガムテープなどで目張りをしておくと良いでしょう。また、台所やユーティリティーに水を流して床清掃をしないのであれば、床にある排水口も目張りをしておくことをおすすめします」と山田さん。「ヤモリとか蟻についてはどうですか?」と佐藤さん。「アリやヤモリについてはちょっと難しいかもしれません。シロアリもそうですが、アリはその巣を潰さない限りいったんアリの道ができるとなかなか駆除が難しいようです。また、ヤモリは奥さん方で嫌いな人が多いのはわかりますが、小さな害虫を食べてくれますし、シンガポールでは低層階から高層階まできますので、避けることがなかなか困難です」と山田さん。

ポイント

○コンドミニアムでは定期的に害虫駆除を行われている。
○その際にダスターシュートに目張りをしておくことで害虫の進入をある程度防ぐことができる。
○使わない床の排水口も目張りをしておくと効果的。
○アリの駆除は結構難しい。

○ヤモリをいないところをシンガポールで探すのはほぼ不可能。