シンガポールの住宅・不動産事情
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プロが教えるシンガポールの
住宅探し
第36回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○日本から持ち込んだ電化製品の電圧を確認の上、使用する。
○トランスは100ボルト対応(110ボルト対応ではない)を使用する。
○ブレーカーの位置を確認する。
○戸外の電気メーターの脇にスイッチがあるかどうか確認する。
ということでした。
「そうすると、ブレーカーの位置や戸外の電気メーターの場所を確認する必要がありますね」と佐藤さん。「そうです。ご入居の時には必ずブレーカーの位置や電気メーターの位置を確認してください。どうしても場所がわからないときは、セキュリティーガードに聞くと大抵場所を知っています」と不動産業者の山田さん。「シンガポールでは電圧が高いせいか、良くブレーカーが落ちます。主な理由はキッチン回りにあります」と山田さん。「どうしてですか」と佐藤さん。「キッチン回りには電気を結構消費する家電があります。洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、オーブン、食器洗い機といった家電の消費電力は大きく、古いコンドミニアムでは現在のような大型家電や、食器洗い機を想定していなかったため、一戸当りに割り振られている電力の許容量に限界があり、これらの家電製品を同時に使用し、しかもエアコンを使用していると許容量を超えてブレーカーが跳ぶことがあります」と山田さん。「なるほど、最近ではファックスやプリンター、スキャナー、コピー機なども持っている人もいますからなおのこと注意しないといけませんね」と佐藤さん。「それでも、ブレーカーが跳ぶ場合には、これらのキッチン回りの電化製品の電源部分に水滴やわずかな湿気があることによってブレーカーが跳ぶこともあります」と山田さん。「どうしてそんな水が電化製品に入り込むのですか」と佐藤さん。「シンガポールでは洗濯機、乾燥機置き場が半分外のユーティリティーに設置されていることが多く、雨水が置いてある洗濯機や乾燥機に電源部分に入ってしまうことがあります。また、オーブンなどの場合、長い間使用しないと湿気が溜まり、同じようなことが起こります。冷蔵庫は霜取などの機能があり、霜をとったあと、水を溜めるのですが、この水滴、湿気が影響することもあります。冷蔵庫は最近はかなり性能がよくなってきたので、冷蔵庫が原因でブレーカーが落ちることはあまりなくなりましたが、オーブン、洗濯機、乾燥機が原因でブレーカーが落ちることは良くあり、それらの機器がコンセントに差し込まれているだけで微弱な電気が流れているためにブレーカーが落ちることがあります」と山田さん。
○入居した後はブレーカーの位置を確認する。
○一度に消費電力の多い機械を使用しない。
○問題の機器を見つけるためには、全てのコンセントを抜いて、ブレーカーを上げてから、一つずつ入れ直す。
○洗濯機/乾燥機については数日放置することにより電源部内部の湿気が蒸発し使用可能になることもある。
(次回は照明についてです)