シンガポールの住宅・不動産事情
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プロが教えるシンガポールの
住宅探し
第35回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○電気温水器の容量が小さいのは節水の方針と浴槽をあまり使わない傾向から。
○風呂場、あるいは電気温水器から大量に水が漏れた場合はタンクの亀裂。
○その場合は慌てずまず給水の大元を止め、水が全部流れ出るまで待ち、それからウォーターヒーターの給水バルブを閉める。
ということでした。
エアコンからの水漏れについて、不動産業者の山田さんに対応してもらった佐藤さん。「水漏れ以外にどんなトラブルが多いのでしょうか」「そうですね、電気に関係するトラブルも結構あります」と山田さん。「まず基本的にシンガポールの電圧は220ボルトから240ボルトになっていますので、日本の電化製品を使用する場合にはかならずトランスをつけて、100ボルトに電圧を落として使用しなくてはなりません。このトランスは電気屋さんで売っていますが、気をつけないといけないのは、110ボルトまでしか落とせないトランスも結構売っています。これはアメリカなどは110ボルトであるためですが、このトランスを使用する場合には、日本の電化製品は壊れやすくなります。大抵電化製品はプラス、マイナス10%位の電圧変動には耐えられるようになっていますので、110ボルトでも使えないことはないですが、110ボルトのトランスもプラス、マイナス10%を想定してますので、最大120ボルトくらいになることもあります。そうなると、日本製品の想定電圧を超えてきますので、その製品が壊れてしまうということになります」と山田さん。「そうすると、コンピューターなど精密な電化製品を使う時には注意しないといけないですね」と佐藤さん。「コンピューターやオーディオ製品は最近はユニバーサル仕様になっているものが多くなり、電圧も100ボルトから240ボルトまで最初から対応しているものが多くなってきていますが、中には対応していないものもありますので、アダプターの表示を良く確認して使用しないといけません。特に完全な日本仕様で100ボルトにしか対応していないものは、トランスは必ず100ボルトのものを使用しないとあっという間に、壊れてしまうことがあります」と山田さん。「またシンガポールではブレーカーのスイッチが良くおちますが、ブレーカーのスイッチが全て入っているにもかかわらず、電気が復帰しないことがあります。この場合はブレーカー以外にそのユニットの外の共用部分に電気メーターがあり、その電気メーターの脇にメインのスイッチがあり、それが落ちている場合です。この場合には、そのコンドのセキュリティーやマネジメントにその部分の扉を開けてもらって、その大元のスイッチを入れ直せば電気は復帰します」と山田さん。
○日本から持ち込んだ電化製品の電圧を確認の上、使用する。
○トランスは100ボルト対応(110ボルト対応ではない)を使用する。
○ブレーカーの位置を確認する。
○戸外の電気メーターの脇にスイッチがあるかどうか確認する。
(次回も電気についてのお話です)