シンガポールの住宅・不動産事情
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プロが教えるシンガポールの
住宅探し
第34回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○浴室の天井からの水漏れは原因がはっきりしない場合には解決に数週間から数ヶ月かかることがある。
○水漏れを解決するためにバスルームが長期間使用できないケースでも契約を解約する理由とならないこともある。
ということでした。
「水漏れには他にどのようなものがあるのでしょうか」と佐藤さん。「良く起こるのがウォーターヒーターからの水漏れです」と山田さん。「日本ですとウォーターヒーターは玄関の脇に設置してありますよね」と佐藤さん。「そうです。シンガポールでは政府が節水を呼びかけている一方で、暑い日が続きますのでバスタブを使うよりシャワーを使うこともあって、日本と比べると容量がかなり少なく、大抵7ガロンから10ガロン位(約30-40リットル)しかありません。そしてほとんどが浴室の天井裏に設置されています。このウォーターヒーターのタンクや給水管から水が漏れてくることがあります」と山田さん。「どうしてウォターヒーターから水が漏れてくるのでしょうか」と佐藤さん。「給水管が銅でできているため単身赴任の方などがマスターバスしか使用していないような状況で、使っていないコモンバスルームの銅管が腐食してそこから水漏れが起こることがあります」と山田さん。「そうですか、私の上司も単身赴任ですから、まんべんなくシャワーを使うように言っておきます」と佐藤さん。「一番ひどいケースではウォーターヒーターの耐用年数がきて、タンクに亀裂が入りそこから水が大量に漏れてくる場合です」。「どのようなことが起こるのでしょうか」と佐藤さん。「大量の水が天井からいきない降ってきますので、ほとんどの人がパニック状態になりますし、シャワーに入ろうと思っているタイミングですので早朝か夜になるので、一層慌てる方が多いようです」と山田さん。「そんな目には会いたくないですが、そんな風になったらどうすればいいんですか」と佐藤さん。「まずセキュリティーに行って、そのユニットの大元の給水のバルブをしめてユニット全体の給水を止めます。止めてからタンクの水が全部流れ出るまで待ちます。その後に水漏れが起きている天井に大抵四角い点検口がありますので、それを開けてウォーターヒータータンクにつながっている給水のバルブを閉めます。それから、先に閉めた大元の給水バルブを開ければとりあえずは大丈夫です。この場合は修理ではなく、ウォーターヒーターの交換になりますので、後日家主側に連絡をして交換してもらえば大丈夫です」と山田さん。
○電気温水器の容量が小さいのは節水の方針と浴槽をあまり使わない傾向から。
○風呂場、あるいは電気温水器から大量に水が漏れた場合はタンクの亀裂。
○その場合は慌てずまず給水の大元を止め、水が全部流れ出るまで待ち、それからウォーターヒーターの給水バルブを閉める(次回は電気に関する問題です)。