シンガポールの住宅・不動産事情
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住宅探し
第31回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○エアコンからの水漏れは最もポピュラーなトラブル。
○修理業者はその日のうちに来れないケースが多い。
○エアコンの定期点検は2ケ月に1度が理想的だが、実際には3ケ月に1度のケースが多い。
○エアコンの下には電化製品など大切なものは置かない。
ということでした。
入居後エアコンから水漏れがしてびっくりした佐藤さん。不動産業者の山田さんに修理のアレンジをしてもらいました。「ちゃんと修理業者は時間どおりにきましたか」と山田さん。「少し遅れましたが、ちゃんと来てやっていただきました」と佐藤さん。「それはよかった。ときどき修理業者さんが約束の時間にこなかったり、ひどいときには全然来ないときもあります。エアコンに限らず修理を家主さんにお願いするときは、なるべく修理業者の名前と連絡先を聞いてテナントさんに連絡するようにして、テナントさんからも約束の時間に来ない時には修理業者に連絡していただくようにお願いしています」と山田さん。「その他にもこれから起こるかもしれない問題にはどのようなことがありますか」と佐藤さん。「そうですね、ラッキーな人は全く何も問題を経験せずにご帰国される方も結構いますので、佐藤さんにはそのラッキーな人になってもらいたいんですが。エアコンの水漏れの次によく起こるのは、窓のサッシ、天井からの水漏れがあります」と山田さん。「コンドミニアムなのに窓や天井から水が漏れるんですか」と佐藤さん。「ええ、特に古くなってきたコンドミニアムほど、その可能性が高くなります。特に窓の形を外観デザインを良くするために丸くしているものに多いようですが、普通の窓でも時々起こります。強い横なぐりの雨の日にサッシのすき間や外壁のひび割れから雨水が入り、雨漏りとなります。また、上層階で起こった外壁からの水が下層階の天井から漏ってくることもあります」と山田さん。「その場合は修理はどうするんですか」と佐藤さん。「水漏れの場合は、この雨漏り以外の理由も考えられるため、水が漏れているその状態を修理業者に見せる必要があります。そうしないと漏れている水が乾いてしまうと、どこから漏れているのかがはっきりしなくなり、修理業者がその原因を見つけることが難しくなります。しかし、現実的には家主側に不動産業者がついていたり、家主が海外にいる場合など対応にどうしても時間がかかり、修理業者が見に行った時にはもうすでに乾いてしまっているということも起こります。こんなことから、以前お話しましたように、修理の対応を迅速に行ってもらうためにも、法人家主や家主さんと直接連絡ができるような家を選んだほうが無難です。サッシからの水漏れの多くがサッシの取り付け不良から起こりますが、その時はパテなどで補修すれば修理ができます。しかし、上層階から漏れて来ているケースや外壁からの水漏れの場合は、建物外壁の補修になるため、管理組合が行わなくてはならなくなり、家主さんだけの対応ではなくなり、場合によっては上層階のテナントや家主も関係者になりますので、それぞれのスケジュール調整や費用負担などの問題もからみ、解決に時間がかかるのが現状です」と山田さん。
○修理業者をアレンジしてもらうときには、修理業者の名前、連絡先をなるべく控えるようにする。
○コンドミニアムでも窓や外壁などから水漏れが起こることがある。
○特に丸い形をした窓のサッシから水漏れは起こりやすい。
○修理等の対応は法人家主等家主さんと直接連絡ができるケースの方がスムーズ。