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第28回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○バスタブの栓はゴムキャップに替えておいたほうが無難。

○電気温水器のスイッチはこまめに消す。

○エアコンのリモコンは結構高価なので気をつけて使用する。

ということでした。

物件の引渡について不動産業者の山田さんより説明を受けている佐藤さん。「ポイントはとにかく全て記録にとることです。最低限インベントリーリスト(家具・什器備品記録)にキズとか汚れを記録しなくてはなりません。良く問題になるのは最初から壊れていたのに記録がないために、将来物件を家主さんに返すときにその修理費用を敷金から差し引かれたり、あるいは家主さんが最初はこんなに汚れていなかった、あるいはシミがなかった、としてやはり敷金から差し引かれることになります。忙しい業者さんですと、急いで物件の引渡をすまそうとして、こうしたチェックがなおざりになることが良くあります。その結果将来この住宅を家主さんに返すときにその費用負担を巡って争いが起きることになります」と山田さん。「なるほど、家具とか物がリストに載っていれば良いというものではないんですね」と佐藤さん。「そうです。良く状態をチェックしなくてはなりません。また、賃貸借期間中に家主さんが変ることが良くあり、賃貸借契約そのものは新家主さんに引き継がれますが、新家主さんは元の状態を知りませんので、インベントリーリストに記載がなければ、物件を新家主さんに引き渡すときに、その費用を請求してきます」と山田さん。「そうすると、写真にとっておいた方が良いですね」と佐藤さん。「できれば、お住まいについてご自身でファイルをつくって、契約書など関係書類はもちろん、住宅についてかかった費用や記録、写真などを全てまとめておかれる方が良いでしょう」と山田さん。「他にはどんなところに注意すれば良いでしょうか」と佐藤さん。「とにかく大事に使っていただくことがポイントです。よく借り物だからと、雑に使われる方がいらっしゃいますが、結局最後に物件の引渡の時に家主さんとその修理費用などを巡ってもめますので、大事に使って下さい。特にキッチン回りなどが、一番汚れますので注意して使って下さい。ガスコンロの回りなどは吹きこぼれや油汚れがつきやすいところですので、アルミなどで周辺のタイルやキッチンの天板などを保護した上で、こまめに掃除してください。ときどき油汚れなどがキッチンの天板に染み込んでシミになったり、キッチンキャビネットのラミネートが熱ではがれたりすることがありますので、ガスコンロの回りは注意して使わないと後で法外な費用請求を受けることがあります」と山田さん。

ポイント

○キズ、シミなどの不具合は必ず記録に取る。
○できれば自分で写真にとる。

○住宅用のファイルを作成し、関係書類、レシートなど退去まで一括保存する。
○賃貸とは言うものの自分の持ち家のつもりで大事に住む。

特にガスコンロ回りの清掃はこまめに行う