シンガポールの住宅・不動産事情
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プロが教えるシンガポールの
住宅探し
第26回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○物件引渡前の家主による清掃は十分でないケースがある。
○新しい電話番号はなるべく入居後、番号、開線を確認してから行う。
○海外からの引越はなるべくご主人が最初に入居してから2-3週間後にご家族の引越を行うのがベター。
ということでした。
住宅がきまっていよいよ物件の引渡の日を迎えた山田さん。不動産業者の山田さんと一緒に物件の引渡を受けます。「今日は家主さんは来るんでしょうか」と佐藤さん。「今回は家主さんと直接お話をさせていただいているので、家主さんと一緒に物件の確認をします。もし、家主さんの不動産業者と行う場合いろいろな連絡が、お客様、私共、家主さんの不動産業者、家主さんというような伝言ゲームのような状況になりますので、家主さんとその不動産業者さんの連絡が悪いと、いろいろ問題がでることがあります」と山田さん。「そうすると、今回のように家主さんと直接お話ができる方が安心できますね」と佐藤さん。「そうですね。でも最終的には家主さんの性格とか状況によりますので、交渉の進め方や対応を見ながら判断して行く必要があります」と山田さん。「ところで、今日はどのようなことをするのでしょうか」と佐藤さん。「今日はお願いした要求がちゃんと満たされているかどうかを確認するとともに、カギやマニュアルを書面に従って確認していきます」と山田さん。「どんな点に注意すれば良いのでしょうか」「特に気をつけなくてはいけないのは、入れてもらった家具にキズや問題がないかどうかを確認しなくてはいけません。特に家主さんが来ないときにはかなり細かくチェックしなくてはいけません。そうしないと、将来この家を家主さんに返すときに、そのキズをテナントさんがつけたとして、敷金から修理費用を差し引かれることになります」と山田さん。「そんなことになると困りますね」「日本の方で結構多いのは、生活に支障がないし、大したことはないと思って、当初からある修理箇所やキズを放置しておいて、後で家主さんから請求され、不愉快な思いをすることが結構あります。特に大抵奥様がしばらくしてから、来星するケースが多く、奥様がその問題を発見しても放置しておいて、物件引渡の時に問題になることがよく起こります」と山田さん。「そうすると、物件の引渡はかなりこまかくチェックしないといけないのですね」と佐藤さん。「そのとおりです。家主さんが賃貸借期間中にこの物件を誰かに売ってしまうことも考えられますので、修理が必要ない問題点もすべてインベントリーリストに明記しておかないといけません」と山田さん。
○物件引渡のチェックはなるべく細かく行う。特に汚れ、シミ、キズなどはインベントリーリストに必ず記録を残すようにする。
○入居直後の問題は基本的に1ケ月以内に家主に連絡し、全て修理するか、記録に残すようにする。そうしないと、家主さんから修理費用の請求を受けることがある。