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第25回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○特定の人気物件は動きが速い。

○特定の人気物件の家主さんは複数のオファーを比べながらテナントを選ぶこともある。

○どうしても決まらない時は、現在のユニットを1〜2ケ月延長することも選択肢の一つとする。

ということでした。

ようやく物件も決まり、契約手続も完了した佐藤さん。あとは鍵をもらって、物件の引渡を待つばかりとなりました。しかし、初めての海外勤務、外国暮らしで心配事がつきません。「いろいろとリクエストしましたが、家主さんは引渡前に全部揃えてくれるのでしょうか」と佐藤さん。「家主さんと直接お話しているので、スケジュールどおりにやってくれると思いますが、一応、お引渡の前には物件の状況を確認します」と不動産業者の山田さん。「私が見た時には結構汚れていましたが、清掃はちゃんとやってくれるのでしょうか」「清掃はやってくれますが、ほとんどの家主さんは自分のところのメードにさせたりしますので、いわゆるチリ、ホコリが一つもないというような完ぺきな状態ではありません。お引渡後に細かいところは清掃が必要になるかもしれません」

 「電話や電気は大丈夫なんでしょうか」「電気水道ガスなどはこちらで手配いたしますので大丈夫ですが、ただ最近電話(シンガポールテレコム)はご本人でないと設置ができなくなっておりますので、ご本人が窓口で手続きをする必要があります。ただその際に事前にもらえる電話番号はちゃんとその番号でつながることを確認してから、関係方面にご連絡下さい。よく事前にもらった番号と実際の番号が異なることがあります。また、電気水道は同じ窓口ですが、都市ガスの場合は同じ会社でも窓口が異なるため、電気水道は使えてもガスが使えないといったミスも結構起こります」「日本ではそんなことはほとんど起こりませんね」「そうなんです。そのため、私がいつも皆さまにお勧めしているのは、ご家族がシンガポールにいらっしゃる日と物件の引渡を同時にセットしないということです。結構予想外のことが起こりえますし、家主さんが個人の場合、いろいろなセットアップがスケジュールどおりにできていないことがあります。そのため、不測の事態に備えて、ご家族が引越される日を2-3週間ズラしていただくようお願いしております」「会社の総務から家族の引越は少しズラすように言われているのは、そんな理由もあるからなんですね」「結構海外駐在員の多い会社は佐藤さんの会社の総務のような規定を設けているところもあるようです」

ポイント

○物件引渡前の家主による清掃は十分でないケースがある。
○新しい電話番号はなるべく入居後、番号、開線を確認してから行う。
○海外からの引越はなるべくご主人が最初に入居してから2-3週間後にご家族の引越を行うのがベター。