シンガポールの住宅・不動産事情
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住宅探し
第24回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○契約書には必ず家主、テナントの住所が記載されていなければならない。
○住所変更の通知は必ず書留めで行わなくてはならない。
○個人契約の場合はC/Oを使って会社宛、会社住所とした方が良い。
○中途解約の通知は必ず書留で行うと同時にファックス、メールによる連絡でタイムリーに行わなくてはならない。
ということでした。
今回は佐藤さんのお知り合いの鈴木さんに最近の賃貸市場の状況を不動産業者の山田さんが説明します。「佐藤さんはうまく住宅が見つかった様ですが、私も最近住宅を探しているのですが、なかなか決まらなくて」と鈴木さん。「もうすでに探されているのですか」と山田さん。「ええ、最近賃料が安くなっていると聞いて、今のところから、もうちょっと中心部のコンドミニアムに移ろうと思っているんですが、オファーをしても家主さんが家賃を上げて来たりして、なかなか決まらないんです」と鈴木さん。「現在の賃貸住宅の相場を一言で言うとすると、3年前の賃料と現時点の賃料はほぼ同じ、2年前の賃料と比べた場合にはいくらか安くなっていますが、1年前の賃料比べた場合現在の賃料の方が高いと言えます。日系企業の異動のタイミングから、一部コンドミニアムについては、かなり動きが激しいようです」と山田さん。「そんなに賃料は変わるのですか」と鈴木さん。「日本と比べると賃料の動きは激しく、2-3年で倍くらい違うこともあります」と山田さん。「そうするとその時々によって賃料は相当異なるということですね」と鈴木さん。「そのとおりです。また、人気が高いコンドミニアムについては、見てすぐにオファーをだしても、次から次へと見学者がきますから、家主さんもだんだん強気になり、すぐに回答をくれないこともあります。また、家主が複数の不動産業者に依頼していることもあり、交渉の途中で他の人に取られてしまうということもあります。人気の高いコンドミニアムに絞って住宅選びをこの時期にされているのであれば、最初のオファーの物件ではなかなか決まらないこともあります。そのため、一つのプロジェクトにこだわらず複数のプロジェクトから候補物件をお選びになられた方が、スムーズに見つけることができると思います」と山田さん。「よくわかりました。私もあまり一つのプロジェクトにこだわらずに、複数のプロジェクトで選ぶようにします」と鈴木さん。「そうですね、今のタイミングは季節的な要素もありますので、どうしも見つからない時は、とりあえず、現在のユニットを1〜2ケ月延長して、じっくり探すという手もあります」と山田さん。

○特定の人気物件は動きが速い。
○特定の人気物件の家主さんは複数のオファーを比べながらテナントを選ぶこともある。
○どうしても決まらない時は、現在のユニットを1〜2ケ月延長することも選択肢の一つとする。