シンガポールの住宅・不動産事情
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住宅探し
第19回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○レターオブインテントは一度に複数の物件に出さない方が良い。
○こちらの要求を全て断ってくる家主さんは要注意、入居後の問題処理、敷金の回収時に問題がでる可能性がある。
○住宅選びには家主さんの素性、対応も大切な判断材料になる。
ということでした。
「レターオブインテントを出す訳ですが、これからのスケジュールはどうなるのでしょうか」と佐藤さん。「まず、ドラフトを作りそれを佐藤様に御確認いただいて交渉の土台とします。家主さんも書面で書かれたものを見ないと、全体の賃貸条件が分からないので判断できないからです。このレターオブインテントを基に家主さんと交渉し、どの要求が受け入れられて、どの要求が受け入れられないかを確認し、佐藤様と連絡を取りあいながら口頭で条件を詰めていきます。条件が確認されてから再度レターオブインテントを作成し、これに佐藤様と家主さんの確認の御署名をいただきます」と不動産業者山田さん。「家主さんの署名をもらってから、追加のお願いをしたい時にはどうすればよいのですか」と佐藤さん。「原則的に署名後は賃貸条件を変更することはできません。どうしてもという場合には、あくまでもお願いベースで頼んでみるしか方法はありませんので、御署名は慎重、かつ急いで行わなくてはなりません。急いでと申し上げましたのは、佐藤様だけがこの物件を検討しているとは限らない上、家主さんは他の不動産業者も使っています。そのため、交渉をしている間に他の人からより良い条件が出てきたら、そちらに乗り換えてしまうこともあるからです」「慎重、かつ急いでというのは、難しいですね」と佐藤さん。「この内容確認の御署名だけではなく、最初に申し上げましたように、予約金として賃料の1か月相当分のお金もなるべく早く先方に払わなくてはなりません。予約金と家主さんの署名がないとレターオブインテントは効力を発揮しませんので、お金を払わないでいると、別の人に貸してしまう家主さんもいるからです」「うちには小学生の子供がいるのですが、学校のほうはどうすればよいのですか」「日本人小学校の場合は、必ずバスで通学しなくてはなりません。バスによっては定員がいっぱいになっていることもありますので物件が決まったら小学校のバス委員もしくは学校に連絡して、バスの空席を確認する必要があります。この連絡は私どもからはできませんので、父兄であるお客様にしていただかなくてはなりません。もしバスの席を確保後、決めようとしていた物件が取られてしまった場合には、必ずその席の予約をキャンセルしてください。バス委員には、必ず最終的にキャンセルかどうかの御連絡をして下さい」
○レターオブインテントは家主さんの署名を確認して、予約金を払わないと有効にならない。
○物件選定後は、日本人学校へのバスの席について空席確認と最終的な利用確認の連絡を必ず行う。