シンガポールの住宅・不動産事情
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プロが教えるシンガポールの
住宅探し
第10回 佐藤さんの住宅探し
不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。
前回のポイントは、
○敷金は基本的に家賃の2ケ月分、礼金、更新料は不要。
○業者への仲介手数料は家賃や契約期間によって支払が必要になるときがある。
○物件引渡の時にはキズ、不具合の記録をとることが必要。
不動産業者の山田さんの説明を聞いて佐藤さんは「自分たちだけではなかなかわからないことが多いんですね。自分だけでみるとどうしても間取りだとか、立地ばかりに目がいってしまいますが、家主さんとの関係にももっと注意をしないといけないということですね」「そうですね、普通の人はどうしても家そのものや立地に目がいってしまい、家主さんも自分と同じ日本人的な考えをするものと思われる方が結構いらっしゃいます」と山田さん。「ときどき日本人の方、あるいは日本の会社が家主さんのケースがありますので、そのようなときはプラス要素とお考えになるとよろしいと思います。また、サービスアパートなど一棟同じ法人家主というようなケースも将来発生する問題は個人家主より少ないといえます」「サービスアパートってなんですか」と佐藤さん。「もともと短期・中期滞在者向けに開発されたものです。ホテルのように部屋の清掃、タオルなどの交換、清掃の時の食器洗いをしてくれる他、最初から生活に必要な食器、キッチンウエアが揃っていてすぐに生活ができるような物件です」「では私のように家族が来て、ここに2〜3年住むような人向きではないですね。」と佐藤さん。「そうですね、もともと単身赴任者の方や、中期滞在向けの家族向きにつくられていますので、一般の物件と比べて面積が狭い割にサービスがついている分家賃が割高になります。でもサービスアパートは申し上げましたように法人が一棟丸ごと保有してメンテナンスをしている他、平日の昼間は管理スタッフが常駐しているため、すぐに対応してくれるメリットがある他、敷金からの差引きは余程のことがない限りあまりありません。これから不景気になるので個人の家主さんが破産したり、返す敷金をつかってしまったりして、なかなか敷金を返してくれないことが多くなる可能性が高いと思われます。このようなことから御家族でサービスアパートに長期で滞在されている方も結構いらっしゃいます」と佐藤さん。「そうするとサービスアパートのメリットは一言で言って、家の問題でシンガポール生活をわずらわされたくないという人に向いていると言うことですね」と佐藤さん。
○もし日本人家主さんの物件にあたれば一考の価値あり。
○法人家主の物件が無難。
○お子様が小さければサービスアパートも一考の余地あり。