シンガポールの住宅・不動産事情
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プロが教えるシンガポールの
住宅探し
第3回 佐藤さんの住宅探し③
3ベッドルームを探している佐藤さん。
<前回のポイント>
●住宅を選ぶ場合にお子様が通学する学校、幼稚園などの通学バスがあることを確認しましょう
●また学期の途中で編入する場合には、その通学バスに空席があるかどうかを学校にしっかり確認した上で選ばないと、選んだもののバスに空席がないということにもなりかねません
●インターナショナルスクールは全員の家まで送迎バスが来てくれますから心配いりません、ということでした。
早速コンドミニアムの中を不動産仲介をしてくれる山田さんと見てみることにしました。
「ここがリビング/ダイニングになります。」と山田さん。
「え、入ってすぐにリビング/ダイニングなんですか。日本の玄関はないんですか」と佐藤さん。
「ものによっては日本の最近のマンションのようにアールコーブがついているものもありますが、シンガポールのコンドミニアムの多くがいきなりダイニング/リビングになっている間取りが多いんです。そんな場合には玄関の外か内に靴箱をおいてそこで靴をぬいではいるようになります。」「でも床が大理石なんてすごいですね」と佐藤さん。
「そうですね、大理石ではなくてタイルのものもありますが、ほとんどが石張りです。でもこの石はコンクリートのスラブに直接貼ってありますから、上下の音はかなり響きます。例えばスプーンを落としただけで下の階に音が伝わってしまいます。日本のマンションですと、床を上げて板張りにしているのであまり上下の音は伝わりませんが、シンガポールではどこでも直接貼ってあるので音はかなり伝わります」「寝室はどうなっていますか」と佐藤さん。
「ちょっと見てみましょう」と二人で寝室を見にいきました。「やっぱり板貼りになってますね。最近はデザイン重視から板貼りがほとんどです。これも先程の大理石と同じように直接コンクリートスラブに貼り付けてありますので、音は日本より伝わりやすいでしょう」「あとはどんなところが日本のマンションと違いますか」と佐藤さん。
「まず、換気扇。日本の換気扇は強制排気になっていますが、シンガポールではほとんどが油こしの為に空気を循環させるだけです。ややこしいのはデザインが強制換気のようなものをつかっていてもダクトが外に通じていないものがほとんどです」「そうすると魚なんか焼いたらどうなります?」「もう部屋中が煙りだらけになる可能性があります。オーブンレンジを使って焼くことになるでしょう。またガスはほとんどが都市ガスですが、時々プロパンガスのケースがあります」「今度はちょっと浴室について御説明致しましょう。」と山田さん。
<ポイント>
●コンドミニアムの床材は直接コンクリートスラブに貼り付けてあるため上下階の音は伝わりやすい
●キッチンの換気扇は油こしの機能のみで排気をしないのがほとんど
●ゴミは住戸内のダスターシュートから捨てられ、分別は必要ない