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シンガポールの住宅・不動産事情

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第101回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○エアコンメンテナンスの一般的な頻度は3ヶ月に1回。​
○埋め込み型エアコンのメンテは難しく、一旦修理が必要となると修理費用及び修理期間がかなりかかることを覚悟する。

○エアコンメンテナンスの費用負担は賃貸借契約のその他の条件等により負担が家主になるのか借主になるのか決まる。

○エアコンの冷媒ガス注入、化学洗浄費用、室外機修理などの費用がエアコンメンテナンスの費用に含まれるのか、借主負担あるいは家主負担になるのかについて注意が必要。

ということでした。

今回は不動産業者の山田さんが佐藤さんに照明器具についての説明をいたします。

「修理が多い事項として照明器具を山田さんはおっしゃっていましたが、これはどのようなことなのでしょうか」と佐藤さん。「日本では分譲マンションでは照明器具付で販売していますが、シンガポールの分譲コンドミニアムは照明器具なし、カーテンレールなしの状態で販売されます。そのため、買った人がすべて照明器具をつけるのが原則です。一方シンガポールでは日本のような一定の品質保証制度がないため、さまざまな製品が世界中から輸入され、その輸入業者も千差万別で途中で倒産してしまう企業も多数あります」と山田さん。「なるほど、品質が一定していない、ということですね」「それだけではありません。販売した後にすぐに故障してクレームをしようと思ってもその製品を輸入した業者がすでに倒産していたり、部品がなかったりすることもしょっちゅうあります」と山田さん。「そうすると壊れても直せないことがあるのでしょうか?」と佐藤さん。「よく電球を交換してもつかない、という問題があるのはご理解のように製品の質が一定していないということですが、ディーラーや輸入業者がすでにこの製品を取り扱っていないなどの問題が起こると照明器具を全部交換しなくてはならなくなります」と山田さん。「そのようになった場合でも例の小修繕条項によって、一定の金額を家主から修理費用として要求されることになるのですね」と佐藤さん。「おっしゃるとおりです。また、このように完全に壊れない場合の方が現実的には問題で、一つの照明器具に複数の電球や蛍光灯があって、その一部が交換してもつかない、あるいは照明が微妙な騒音を発する、時々問題が発生する、といったような事態になると完全に壊れている訳ではないので、家主さんはしょっちゅう修理をしようとして、その度に入居者の方が修理費用を負担する、ということになります」「大変な手間ですっきりしないですね」と佐藤さん。「また、もし交換となった場合でも、照明器具は好みの問題もある上、電球が白熱灯、蛍光灯、蛍光灯の場合には色が白か黄色か、などの選択肢がかなり多くあるため、その趣味の問題もからんできますので、選定が大変です」と山田さん。「その場合にはどのようにすればよいのでしょうか」「最初に照明がついていない場合や途中で交換するときには、できれば入居者の方が選べるように交換費用や購入費用の予算を家主さんからもらう様にしておいた方が良いでしょう」。

ポイント

○そのためユニット毎に照明は全て異なる。
○照明器具は世界中から輸入されるため品質がバラバラで問題が起きやすい。
○完全に壊れていないと家主さんはなかなか交換に応じてくれずにそのたびに入居者に修理費用の負担が発生する。
○照明器具を交換、購入刷るときには家主さんから一定の予算をもらって購入する​​。