ホーム > プロが教えるシンガポールの住宅探し

シンガポールの住宅・不動産事情

PRO プロが教えるシンガポールの
住宅探し

  • シンガポールの住宅・不動産事情

  • Selection Criteria

第72回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○電子鍵は暗証番号だけではなく、カード式、ボタン式、通常と同じ形態の鍵などさまざま。​
○​共通していることはドアに電池が必要。​
○そのためメインドアの電池をいつ交換したのか、いつ交換すべきかの確認が必要。

○鍵の複製(なくした時など)などにはメインドアのパスワードが必要、ということでした。

今回はエアコンのメンテナンスについて佐藤さんが不動産業者の山田さんにお話しを聞きます。

「周りの人でエアコンについて家主がエアコンのメンテをやってくれないという人が結構いますが、どうなのでしょうか」と佐藤さん。「最近ではまだ市況が良いため、エアコンのメンテナンスがテナントさん負担になっているケースが多い中で家主さんにやってもらっているということはある意味恵まれていると言えます」と山田さん。「でも、メンテをやってくれなければ住んでいるのは私たちですので、意味はないですね」と佐藤さん。「そうですね、家主さんの頼むエアコンメンテの業者さんは大抵ローカルの業者さんになるので、小さな会社が多く、フォローアップが十分ではありません。そのため、エアコン業者からメンテナンスのスケジュールを連絡してくれることはあまりなく、テナントさんから連絡しないとメンテに来てくれないのが実情です」と山田さん。「それは結構面倒な話しですね」「また、このような職人のプロ意識が低く、きちんとした技術を教える学校等の機関もないため、結構いい加減な人でもなんとかできるのが現状です」と山田さん。「そうするとせっかく家主さんに費用を負担してもらってもちゃんとした仕事をしてもらえないのであれば、自分でアレンジした方が良いかもしれませんね」と佐藤さん。「実際問題、家主さんに費用負担をしてもらってはいるものの、ご自身で別途エアコン業者をアレンジしている人も結構います。この意味で家主さんにエアコンメンテナンスを依頼することは一種のエアコンメンテナンスについての責任転嫁をテナントにされるのを防ぐ効果があるといえますが、本当の意味でメンテナンスが行われているのかどうか疑問なケースもあります」と山田さん。「どのようなメンテナンス会社が良いのでしょうか」「ローカルでも大手メンテナンス会社であればある程度信頼できますが、日本人にはどの会社が大手なのかがなかなかわかりにくいので、やはり日系会社をお選びになられるのが無難かもしれません」と山田さん。「家主にそのような日系エアコンメンテナンス会社を指定するようにできるのでしょうか」「先ほど申し上げました様に、現在の市況状況からすると、家主がやや強気ですので、なかなか家主にそのようなリクエストがとおりません。特にここ10年景気がずっと上向きであったため、最近の不動産業者はエアコンメンテナンスはテナントがやるものだと最初から思っている人もいるくらいですが、このメンテナンスの費用も条件交渉の対象となります」(次回もエアコンメンテナンスについて)

ポイント

○主にエアコンメンテナンス業務の責務がある場合にはテナントから言わないと来ないのが通例。
○技術的に十分ではない可能性があるため別途テナント側で自己負担でアレンジが必要なこともある。
○日系のエアコンメンテナンス会社が無難であるがローカルより高いこともあり家主はなかなか使わない。
○エアコンメンナンス責務も条件交渉の一つとなり得る。