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第58回 佐藤さんの住宅探し

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○最近の中心部の新築コンドはサービスアパートと同程度の賃料がかかる。

○入居後家のことで時間をとられたくない場合はサービスアパートが便利。

○サービスアパートは付帯するメイドサービスを買うというだけでなく、確かなメンテナンスを買うということにも大きな価値がある、ということでした。不動産業者の山田さんが説明を続けます。

 

「サービスアパートに長期間滞在することのメリットはよく分かりました。でも、実際には住宅を決める前にサービスアパートに入居する人の方が多いのではないでしょうか」と佐藤さん。「おっしゃるとおりです。最近はホテルのルームレートも上昇し、特になにかコンベンションがあると通常の倍近くのレートを取るホテルがほとんどです。シンガポールをはじめとする東南アジアの景気も良く、どこのホテルも稼働率が高く、本来ホテルの予約をするような人たちが、数週間の滞在のためにサービスアパートの予約に回ってきていることもあります。そのため、サービスアパートの稼働がより一層高くなっている状況です」と不動産業者の山田さん。「なるほど、だからおっしゃられるようにサービスアパートの予約には早めにお願いしておかないといけないのですね」と佐藤さん。「中には最初から最大2-3ヶ月までの契約しか受付なく、この短期の期間が切れた段階で値上げができるようにしているところもあります」と山田さん。「もうそうすると、限りなくホテルのようですね」と佐藤さん。「ホテルの場合ですと、通常5スタークラスですとコーポレートレートは大体一泊300シンガポールドル前後ですから、30日で9000ドルとなります。サービスアパートの場合はこれよりも面積があり、ホテルで言うとスイートクラスですので、一泊400-500ドルと計算しても12000ドル-15000ドルという数字になります。この金額がサービスアパートの月額賃料の目安となっており、この金額より少し安い設定をして折り、それぞれのサービスアパートがどのクラスのホテルと同格かによりその賃料が異なります」と山田さん。「そんなにするのではなかなか長期で滞在するのは難しいですね」と佐藤さん。「4スター、3スタークラスのホテルと同程度の料金設定をしているところについては、1ベッドでは最低月額6000ドル前後といったところが現在の一般的なサービスアパートの最低賃料といえます」と山田さん。「まだまだ、サービスアパートの賃料は上昇するのでしょうか」と佐藤さん。「そうですね、現在の景気はまだ良さそうですので、しばらくはこのような状態が続くと思われますが、最近やや一部サービスアパートでは賃料に天井感がでています。このように、サービスアパートの賃料はホテルと一般のコンドミニアムの賃料の両方の影響を受けますので、両方のマーケットが堅調であれば引き続き上昇が続くものと思われます」と山田さん。

ポイント

○サービスアパートはホテルの稼働状況とルームレートの影響を受ける
○最近は長期よりも短期のケースを優先するサービスアパートが増えてきている
○サービスアパート1ベッドルームの月額賃料は最低6000ドル前後、最も高いもので月額9000ドルになっている
サービスアパートの賃料は依然として高額だがやや天井感が出始めている
サービスアパートの賃料はコンドミニアム賃料とホテルのルームレートの影響を受ける