ホーム > プロが教えるシンガポールの住宅探し

シンガポールの住宅・不動産事情

PRO プロが教えるシンガポールの
住宅探し

  • シンガポールの住宅・不動産事情

  • Selection Criteria

第49回 佐藤さんの住宅探し(物件返却時の注意点)

不動産仲介業者の山田さんと一緒にコンドミニアムを見学している佐藤さん。

前回のポイントは、

○普通に使っていたという基準(自然減耗分)に明確な基準がないため家主さんとテナントさんでモメやすい。

○最初に住宅を選ぶ時に家主さんがどのような人であるかをしっかり確認することで将来のトラブルを極小化する。

○住宅の引き渡しの前にはしっかり清掃を行う。できればプロの清掃業者が望ましい。

今回は佐藤さんが不動産業者の山田さんに退去の時の注意点を聞きます。

「お客様ご自身で掃除をされることもできます。但しその場合特にキッチン回り、ユーティリティなど水回りに注意して清掃をしなくてはいけません」と山田さん。「特にどのあたりに注意すべきなのでしょうか」と佐藤さん。「特に注意しなくてはいけないのは調理台、特にコンロの回りや換気扇やそのまわりをきれいにしておくかどうかで大分印象が違います」と山田さん。「でも以前山田さんからシンガポールの換気扇は強制排気になっていなくて、単に油をこして空気を循環するだけだと聞いていましたので、ほとんど使っていませんが」と佐藤さん。「その場合は多分さほど汚れていないと思いますから大丈夫ですが、逆に油や熱が周辺のキャビネットにダメージを与えて、かえって家主さんから補修費用を要求されることになる可能性がありますので、できるだけ使用したほうが良いでしょう。また、使用される際にはフィルターが必要なものと金属のメッシュのみのものがありますので、その手入れが必要です。住宅を家主さんに返すときには、そのフィルターを新しいものに換えておく必要がありますし、金属のメッシュの場合には取り外して洗剤で油汚れをきれいに落としておく必要があります」と山田さん。「なるほど、他にはどのような点に気をつければよいでしょうか」と佐藤さん。「キッチンシンクがステンレスでない場合には醤油やソースなどの染みがついてしまうケースがあります。あまりひどいようですとこれも退去時に補修費用として請求される可能性があります。また冷蔵庫の中もきれいにしておく必要があります。特に冷蔵庫については、中のプラスティックケースや棚が破損しているときなど、当初のインベントリーに記録がないとお客様が壊したとみなされることもありますので、注意が必要です」と山田さん。「そうすると、当初にちゃんと記録がないと私たちがやったとみなされてしまう訳ですね」と佐藤さん。「そうです。当初の1ケ月は通常免責期間として設定されていますので、この期間にすべての記録をとって家主側の確認をとっておかないと、将来家を家主さんにかえす時にもめる原因となります。(次回に続く)。

ポイント

○自分で清掃する時には特にキッチンまわり、調理台、換気扇、流し、冷蔵庫の中まできれいにする。
○清掃はユーティリティエリアも必要になるので忘れず清掃する。